2022-01-01から1年間の記事一覧

摩訶とmono(1)

きっとマーメイドだったから、邪悪。 グラウンドを走り回って、泥を身体中に塗布して、墓参りに行きたい。私の人生は、祖父の家の古時計の中くらいのスケールで、とても熱い。 いつか着てみたいSheglitのワンピース、私が着たら魔女みたいかも。悲しみの方が…

アンティークと冬青

寝息がきこえる距離にいたのに、一夜にして知らない人になってしまうときもあれば、限られた一夜だけを、寝息がきこえる距離で過ごすこともある。 リンドウが咲くまでに新しい自分になりたかったのだけれど、半分まで脱皮した粘着質の膜が、足に絡まりついて…

星々と夜空の詩

https://youtu.be/YulLMGXG868

スペキュレイティブ・フィクション

恋人の温度だった、血というのは。縊痕は線路。憧れのBALMUNGの服、Deorartよりずっとかわいい。展示会へ行った。美術館も惜しみなく回った。記憶が喧騒する。時折、私を地面に叩きつけた。羊飼いのような気分でもあり、ホストのような気分でもあった、東京…

存在しない喫茶店のレビュー

京都の新京極通りから賑やかしい錦市場をずっと抜けて、15分ほど北へ上がると右手に薄暗い石畳の路地が出てくる。(薄橙色のモダンな石畳、ホオノキが生い立つ。5月頃には白い花を咲かせている。)路地の入口には婦人服を扱う気まぐれな店主の店があり、さら…